[ 牛の受精卵の発生段階を順を追って示しています。その時の卵巣の状態も合わせて示しました。 ]
1)胚の下降![]() [排卵後受精した卵子は卵割を進行させながら、卵管を下降し、子宮に入り、一時浮遊生活した後に子宮壁に着床します。牛では発情後4〜5日の8〜16細胞期に子宮に達します。受精卵が浮遊生活をしている間に洗浄によって受精卵採取が可能であり、その期間は牛では16日ごろまでです。] |
2)摘出した生殖器からの受精卵の採取![]() [牛の受精初期の受精卵を採取するには、卵管采から子宮方向に液を流す下向性に灌流します。この方法によって卵管内の受精卵が採取できます。] |
3)発情翌日の卵巣![]() [ 発情して1日立つと、排卵が起きます。水風船状の形をした卵胞が破裂した後が、出血のために赤く、噴火口状あるいは突起状物になっています。これは過排卵処理を行っていますので、多くの排卵跡があります。] |
4)排卵した卵子と受精卵![]() [発情後1日経過した牛の受精卵です。大きさは直径約0.15mmです。透明帯という弾力性のある透明な膜で被われています。1細胞期の卵子と2細胞期になった受精卵が見えます。 ] |
5)発情後2日の卵巣(牛番502) [ 過排卵処理して多くの出血した排卵跡が見える卵巣です。排卵初期の黄体は出血黄体とよばれています。7個と18個の黄体が観察されましたが、採取できた受精卵は8個でした。 ] |
6)発情後2日目の受精卵(牛番502)![]() [1細胞期と2細胞期の受精卵が見えます。 ] |
7)発情後2日目の受精卵を1日体外で培養した状態(牛番502)![]() [1日炭酸ガス培養器の中で培養すると、卵割が進み、2,3および4細胞期になります。 ] |
8)発情後2日目の受精卵を2日体外で培養した状態(牛番502)![]() [ 2個の受精卵が4細胞期に卵割を進行させました。] |
9)発情後3日目の牛卵巣![]() [発情後3日目の卵巣です。卵巣表面から突出した黄体があります。表面は未だ赤色味が残っています。] |
10)発情後3日目の卵巣の断面![]() [断面に橙色から黄色に見えるのが、黄体です。この組織から妊娠に重要な黄体ホルモン(プロジェステロン)が分泌されます。 ] |
11)発情後3日目の受精卵![]() [1細胞、2,4,8細胞期の受精卵があります。一つ一つの細胞(受精卵では割球とよびます)が球状で、割球相互間に間隙が多いことに注意してください。 ] |
受精卵![]() [割球が明瞭な3日目の牛胚 です。] |
12)発情後7日目の受精卵![]() [後期桑実胚から初期胚盤胞とよばれる発生段階の受精卵です。細胞(割球)が小さくなり、一つ一つの隙間がなくなっています。また胞胚腔(胚盤胞腔)といわれる部分ができ、中に液体を蓄積するために、水風船のような状態になります。現在行われている受精卵移植ではこの時期の受精卵を移植に用いています。 ] |
13)変性卵![]() [受精が起こらなかったり、あるいは受精しても発生が何らかの原因でうまくいかなかった場合、変性が起こり、この様な受精卵(?)は移植することができません。 ] |
14)発情後9日目の受精卵![]() [受精卵は胚盤胞の段階になると、胞胚腔に液を蓄積し、発生ステージに伴ってその大きさを増してきます。ある程度の大きさになりますと、弾力性ある透明帯がこれ以上ふくらむことができなくなり、この膜を破って胚の本体が脱出(脱殻)します。この1個の受精卵が透明帯から脱出しています。周囲にある変性した透明帯のある卵子と大きさを比べてください。 ] |
15)発情後9日目の受精卵![]() [ 発情後9日目に採取した脱出胚盤胞です。変性卵の大きさが0.15mmの大きさです。 ] |
16)11日目の脱出胚盤胞![]() [大きさは0.35x0.35、0.44x0.42、0.5x0.45(mm)です。 ] |
17)18日目の牛胚![]() [大きく発育した胚膜に包まれています。 ] |
18)発情後20日後の黄体![]() [1個の発育した黄体があります。反対側の卵巣には卵胞が見えます。 ] |
19)発情後20日目の牛胚![]() [ピントがうまく合っていませんが、大きく成長していること、子宮壁との接着のため、周囲が平滑でない様子がわかります。 ] |
19-2)発情後20日目の牛胚![]() [別の牛の20日の胚を包む膜の全体像です。(菅徹行博士提供) ] |
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